映画【アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン】映画館で観たら、心が揺さぶられました

※ネタバレを含みます。


この映画は1972年、2晩にかけて行われたLIVE映像を映画化したもの。

教会で収録されたLIVE映像

2021年現在からすると49年前のアメリカ、ロサンゼルスの教会でのLIVEです。

音楽はアルバム化され、大ヒット。ゴスペル・ミュージックとして、史上最高のアルバムだと有名なんだそうです。


ゴスペル・ミュージックは好きですが、細かい事は知らず、ただなんとなく、ごくたまに聴いていました。(よくある”「天使にラブソングを」を観て好きになった”っていうお話)

誰にでも響くであろうソウルサウンド

私には信仰心がありません。

しかし、映画を観ていたら、涙が出てしまうシーンがありました。

何故涙が出たのか、理由は分かりません。でも、心が揺さぶられたのだと思います。

歌うアレサに歓喜した人々のかけ声や立ち上がるしぐさ、歌いながら涙するアレサやクリーブランド師の魂の叫びのような何かが、私の心に届いたのかもしれません。


それは、アメイジング・グレイスを歌い上げているシーンでした。後ろにいる聖歌隊メンバーの一人が静かに涙を流していました。他の人も時折声を上げていました。クリーブランド師は、アレサの歌に合わせてピアノを弾いていたのですが、突然ピアノから離れ、頭を下げてかがみ込んでしまいました。泣いていました。もしかしたら、神に祈りを捧げていたのかもしれません。

”信仰心”というものをあまり理解できずにいましたが、こんなにも熱いものだと知って圧倒されました。ただの歌なのに何がそんなに熱くさせるのか。

それはただ、信仰心があるから。

と言っても、映画館で観たからこそ、音響の設備にあやかって感動が増したのかもしれません。こうやって言葉で書いてみても、”信仰心”を理解するのはまだまだ難しい。

思わされる過酷な時代背景

今まではあまり意識していませんでしたが、歌詞を読んでみると、「主はいつだってすぐそばにおられる」「つらかった事も乗り越えられたのはあなたがいてくれたから」「ここまで導いてくれた」など、信仰の後ろ側に厳しい現実が垣間見えます。

普段の生活の中に、辛いと思う事が、迫害や差別を受けるような事が、ほぼ毎日起こっていたのかなと思いました。


こういった事から、日々平和で、守られた環境の中で今日まで生きてこられた今の自分を考えると、両親、家族、友人、育ってきた周りの環境全てに感謝しなくちゃいけないな、と改めて思いました。

圧倒的な存在感

ソウルの女王と呼ばれたアレサ・フランクリンは、2018年に逝去しています。

また、ジェームズ・クリーブランド師は、1991年に逝去しています。

私のように後から知った人にも影響を与える事ができる彼らの存在は、きっと、”代弁者”としてずっと生き続ける存在になっているのでしょう。

これまでも、これからもずっと。